最終更新日:2026年9月19日

「教育費のために始めたいけれど、毎月いくらなら無理なく続けられる?」と迷っている方へ。
こどもNISAの積立額に、すべての家庭に共通する正解はありません。制度上の年間投資枠は60万円なので、12か月均等なら月5万円です。ただし、月5万円は上限を均等に割った金額であり、目標額でも推奨額でもありません。生活費や近く使う教育費を残し、途中で減額しても続けられる金額から考えるのが基本です。
こどもNISAは、0~17歳の子ども名義で一定の投資信託を積み立て、運用益を非課税にする制度です。投資信託には元本割れがあり、必要な時期の金額は確定しません。この記事では、利益を見込まず「積み立てた元本」で月額を比べます。
月額を決める前に知りたい4つのこと
月5万円は上限の目安。使い切らなくていい
年間60万円を12で割ると月5万円です。制度枠を全部使う義務はなく、家計に合う金額で始められます。
まず「いつ・何に使うか」を決める
大学入学時の一部、留学、成人後の生活準備など、目的と時期で積立期間が変わります。
元本と運用結果を分けて考える
月額×月数が積立元本です。値上がりを前提に不足額を埋めず、値下がりする場合も考えます。
近く使うお金は預金などで分ける
生活防衛資金や数年以内の学費まで投資に回さず、使う時期が近づいた資金の置き場所も見直します。
こどもNISAは月いくらまで積み立てられる?

年間60万円なら、12か月均等で月5万円
財務省と金融庁の案内では、0~17歳の年間投資枠は60万円、非課税保有限度額は600万円です。単純に12か月で割ると月5万円ですが、これは制度上限の算術です。
| 毎月の積立額 | 1年の積立元本 | 10年の積立元本 |
|---|---|---|
| 5,000円 | 6万円 | 60万円 |
| 1万円 | 12万円 | 120万円 |
| 2万円 | 24万円 | 240万円 |
| 3万円 | 36万円 | 360万円 |
| 5万円 | 60万円 | 600万円 |
手数料や値動きを含めない単純計算です。積立日や増減額、休止によって実際の買付額は変わります。
出典:財務省・令和8年度税制改正の大綱の概要、金融庁・アクセスFSA第270号
600万円に届いたら、それ以上は買えない
月5万円を10年間積み立てると、元本は600万円です。非課税保有限度額は取得価額で管理されるため、値上がり後の時価が600万円を超えたというだけで直ちに枠超過になる、という意味ではありません。売却後の枠の扱いは制度の最新案内で確認してください。
教育費から逆算するときの考え方

教育費の統計は「わが家の目標額」ではない
文部科学省の子供の学習費調査は、幼稚園から高校まで保護者が支出した学校教育費・給食費・学校外活動費の実態を示す調査です。日本学生支援機構の学生生活調査も、大学生の学費と生活費の平均を示します。
平均額は進路や居住形態で大きく変わります。統計をそのまま目標にせず、「大学入学時に100万円」「自宅外通学の初期費用の一部」など、家庭が準備したい範囲へ小さく分けましょう。
出典:文部科学省・令和5年度子供の学習費調査、日本学生支援機構・令和4年度学生生活調査
利益を見込まない逆算式から始める
まずは「準備したい元本÷積立月数」で考えると、前提が分かりやすくなります。
| 準備したい元本 | 10年(120か月) | 15年(180か月) |
|---|---|---|
| 100万円 | 約8,400円/月 | 約5,600円/月 |
| 200万円 | 約16,700円/月 | 約11,200円/月 |
| 300万円 | 2万5,000円/月 | 約16,700円/月 |
100円未満を切り上げた概算です。運用益は含めず、手数料や値下がりも反映していません。「この月額なら必ず目標額になる」という予測ではありません。
月5千円・1万円・3万円は、どんな考え方になる?
月額だけを見て「少なすぎる」「多いほど安心」と決める必要はありません。たとえば、次のように家庭の目的を分けると考えやすくなります。
| 月額の例 | 15年の積立元本 | 考え方の例 |
|---|---|---|
| 5,000円 | 90万円 | まず習慣を作りたい。家計が落ち着いたら増額を考える |
| 1万円 | 180万円 | 大学入学時など、まとまった支出の一部を準備したい |
| 3万円 | 540万円 | 預金も別に確保したうえで、長期資金を厚めに準備したい |
これは家族の年収別の推奨額ではなく、利回りを含めない比較例です。同じ月1万円でも、0歳から15年続ける家庭と、10歳から8年続ける家庭では積立元本が変わります。「毎月いくら」だけでなく、「あと何か月積み立てられるか」まで一緒に見ましょう。
家計に余裕がある月だけ増やすより、通常月でも無理なく続けられる基準額を先に決めると、予定を立てやすくなります。ボーナス設定や追加買付に対応するかは証券会社ごとに確認してください。
家計に合う月額を決める3つの順番

1.生活費と緊急予備資金を先に残す
出産、転居、働き方の変化など、子育て中の家計は動きます。毎月の黒字をすべて積立へ回さず、急な支出に対応できる現金を先に分けます。
2.預金で準備する教育費と分ける
数年以内に使う入学金や習い事の費用は、値下がり時に売却せずに済むよう預金などで持つ選択肢があります。投資へ回すのは、長く使わない予定のお金が基本です。
3.続けられる額で始め、年1回見直す
月5,000円や1万円から始め、収入・支出や進路の変化に合わせて見直しても構いません。増額だけでなく、減額や休止も家計を守る判断です。
見直すときは、次の4点を確認します。
- 生活費とは別に、急な支出へ備える現金を残せているか
- 3~5年以内に使う予定のお金まで投資へ回していないか
- 目標時期までの残り月数と、現在の積立元本はいくらか
- 値下がりしたときも、生活を崩さず保有を続けられるか
子どもの進路が具体的になったら、必要時期が近い分をそのまま投資に置き続けるかも見直します。積立を始める判断と、使う時期へ向けて現金化する判断は別です。
会社選びでは最低積立額と管理のしやすさを見る

積立額が決まったら、親子の口座準備、積立設定の単位、商品の確認方法などを比べます。制度上限が同じでも、手続きや管理画面の使い方は会社ごとに異なります。




こどもNISAの積立額でよくある質問
月5万円を積み立てないと損ですか?
いいえ。月5万円は年間枠を12で割った上限の目安です。使わなかった枠より、生活費や近い将来の支出を守ることを優先してください。
月1万円でも意味がありますか?
月1万円なら元本は1年で12万円、10年で120万円です。金額の大小だけでなく、目的と期間に合い、無理なく続けられるかで判断します。
ボーナス月だけ増やしてもいいですか?
具体的な設定方法は証券会社によります。年間60万円の範囲と非課税保有限度額を確認し、毎月の設定と追加買付の可否を申込先で確かめてください。
教育費は全部こどもNISAで準備するべきですか?
投資信託は必要な時期に値下がりしている可能性があります。近く使う分は預金などで分け、こどもNISAだけに頼らない準備が現実的です。
高い利回りを想定すれば月額を減らせますか?
将来の利回りは確定しません。最初は運用益を含めない元本ベースで確認し、想定利回りを使う場合も複数の結果と元本割れの可能性を併記しましょう。
兄弟姉妹がいる場合、同じ月額にするべきですか?
必ず同じにする必要はありません。年齢、積立できる残り期間、すでに準備できている預金、予定する使い道を子どもごとに分けて確認します。家計全体で継続できる合計額を先に決め、その中で配分を考える方法もあります。
途中で積立額を下げると意味がなくなりますか?
いいえ。無理な金額を続けて生活費が不足するより、減額や休止で家計を守るほうが大切です。ただし、目標とする元本は変わるため、減額後の月額と残り期間で計算し直しましょう。
まとめ:上限より、続けられる月額から
こどもNISAの年間投資枠60万円は、12か月均等なら月5万円です。ただし、全額を使う必要はありません。
まずは「いつ、何に、元本でいくら準備したいか」を決め、生活費と近く使う教育費を除いた範囲で月額を考えます。月5,000円や1万円から始め、家計に合わせて見直す方法でも大丈夫です。
会社ごとの準備や管理の違いは、4社比較ページで確認できます。
本記事は一般的な情報提供であり、個別の投資・税務判断を勧めるものではありません。投資信託には元本割れのリスクがあります。制度・商品・積立設定は各社の最新情報を確認してください。
参考にした公式情報
こどもNISA比較ナビは、子どもの将来を考える保護者向けに、制度と証券会社の情報を整理する比較メディアです。金融庁・財務省・各証券会社の公式サイトではありません。
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